落語家の仕事 – 前座から修行して真打ちを目指す

テレビ・芸能系の仕事
仕事名 落語家
人気収入
敷居低さ将来性
仕事内容寄席などで落語を演じてお客さんを楽しませる仕事
なり方真打ちの弟子になり団体に入門する
働き方フリー
収入ピンキリ(前座だと収入はほぼ無い)
向く人男性、面白い人、根気強い人
評判0件(口コミ投稿
仕事探し
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落語家の仕事内容

一人で青年や老人や少年など様々な役を演じてお客さんを楽しい気分にさせるのが落語家の仕事です。

落語には物語があり、様々な登場人物を一人で演じます。時には怒ったり、笑ったりを身振り手振りで表現したり、扇子や手拭いを使って道具を演出したりなど、話術はもちろん、高度な技術が必要になります。

落語家には階級があり、入門してから「見習い前座」⇒「前座」⇒「二つ目」⇒「真打ち」とステップアップしていきます。(東京の場合)

見習い前座

師匠の弟子になることが出来れば、師匠が所属している団体に入門することになります。

入門すると、まずは見習い前座から始まり、師匠の家に住み込み(もしくは通い)で食事の用意や掃除、洗濯などの雑用をこなしながら落語の修行を数か月行います。

前座

見習い前座を卒業すると、前座になり名前を与えられます。

楽屋を掃除したりお茶の用意をしたりなどの雑用をこなしつつ、寄席に出ることになります。

寄席では、「めくり」をめくって進行役を務めます。開演前に一番太鼓と二番太鼓を入れるのも前座の役目です。

二つ目

前座を数年務めて師匠に認められると二つ目にランクアップします。

二つ目では、雑用をすることは無く、紋付と羽織を着て見た目も落語家に変身します。

真打ち

落語家になって目指すところは何といっても真打ちです。

真打ちは、寄席の番組で一番最後に出てくるいわばボスの役割を担っており、真打ちになることで弟子を取ることができるようになります。

落語家になるには

一般企業の様に、求人に応募して面接してもらうというシステムがありません。

落語家は誰でもなろうと思えばなれますが、落語の世界は師弟関係を重んじる世界になるので、真打ちを任されている師匠に弟子入りして落語家を目指すのが一般的です。

学歴は必要としないので、中学を卒業してすぐにでも落語家を目指すのもアリですが、多くの師匠方は最低でも高卒以上じゃないと入門を認めないことが多いので、現実的には高校を卒業してから落語家を目指すことになります。

落語家になる為には、まず師匠探しから始まります。

落語家を目指すということは、既に意中の落語家がいると思うので、まずは高座に通いつめて楽屋の出待ちをして顔を知ってもらいます。数回行っただけではお客さんの一人としか認識されないので、何回も何十回も何百回も通ってとにかく顔を知ってもらうことを心がけます。

一昔前までは、師匠の自宅に直接行って直談判するのが一般的でしたが、今のご時世、知らない人がいきなり家に押しかけても変人扱いされるのがオチなので、少なくても出待ちをしてある程度顔を知ってもらってから自宅に行く方が良いです。

声をかけることは非常に勇気がいりますが、受け身の考えでは落語家になることはまず無理なので、自分から積極的に行動を起こすことが落語家になる為には必要不可欠なことなのです。

後は、知り合いのツテを辿って弟子入りする落語家もいます。

落語家の給料

落語家の収入源は「寄席」と「興行」です。

寄席の収入はほとんどなく、10年修行して二つ目になっても日給1,000円程しかありません。前座だとジュースが買えるかのレベルしか貰えません。

落語家の収入のメインは独演会などの興行になりますが、ある程度知名度が無いと呼ばれることは無いので、どちらにせよ前座や二つ目ではまともに生活することは難しいです。

真打ちになって、テレビでも出られるぐらい有名な落語家になれば年収1,000万円以上稼ぐことも可能ですが、真打ちになっても、生活できるぐらいの収入を得られる保障はどこにも無いので、待遇面で落語家を目指すことはあまりお勧めできません。

有名落語家

円楽一門会

  • 三遊亭圓楽
  • 三遊亭鳳楽
  • 三遊亭好楽
  • 三遊亭圓橘
  • 三遊亭鬼丸
  • 三遊亭白鳥

など・・・

落語芸術協会

  • 桂歌丸
  • 三遊亭小遊三
  • 三遊亭遊三
  • 三笑亭茶楽
  • 春風亭小柳枝

など・・・

落語協会

  • 三遊亭圓歌
  • 鈴々舎馬風
  • 林家こん平
  • 桂文楽
  • 林家木久扇

など・・・

上方落語協会

  • 笑福亭松鶴
  • 森乃福郎
  • 桂米朝
  • 橘ノ圓都
  • 桂文枝
  • 桂春団治
  • 露の五郎兵衛
  • 林家染丸

など・・・

落語家のQ&A

弟子をとる基準は?

今ではバラエティ番組で活躍している「明石家さんま」も、元々もは落語家で、師匠である「笑福亭松之助」に弟子入りする際に、「何でワシのとこなんか来たんや?」と問われて「センスよろしいから」と答えたみたいです・・・

普通であればそんな失礼なことを言えば、追い返すのがオチですが、松之助さんにはそこが面白いと感じたから弟子にしたんでしょうね(推測)

私は真打ちでも無いし、そもそも落語家でも無いので、どういった基準で弟子を取るのかは分かりませんが、ただ面白いだけでは無くて何かに秀でている才能を持っている人じゃないと師匠の目を引くことは出来ないと思います。(もちろん、ルールを守れる範囲でですが・・・)

芸能界でも言えることですが、平凡ではダメと言うことです。

落語家のルールって?

先ほども言いましたが、落語の世界では厳しい師弟関係があるので、師匠の言うことは例え理不尽なこともで絶対従わなければいけません。

また、会社員だと転職して同業他社の会社を転々とすることが出来ますが、落語の世界では転職・・・要は勝手に師匠を変えたり脱退したりなどはご法度です。これは芸能人の世界でも同じで、ルールを破ると業界から干されます。

落語家は労働者(会社員)では無いので、労働基準法なんてものは存在しません。ですので過酷な労働を強いられることもあるので、落語家を目指す場合は、表の華やかな面だけを見るのではなく、弟子と師匠の関係を考えて、それなりの覚悟が必要です。

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